今、コロナ危機で多くの就活生が苦しい思いをしているのではないかと思います。私はリーマンショック直撃世代(2010年大学卒業)ですが、今の不透明感とそれに伴う不安はそれ以上ではないかと思います。
そんな就活生を応援する意味でこの記事は書こうと思っています。
タイトルの言葉が気になって来てくださったために、先に結論を言います。
リーマンショック直撃世代の私に内定を勝ち取らせた、ただ一つの言葉は
「面接官はあなたの話など9割聞いていない」
です。
な~んだ、そんなの知ってるし。
イキってんじゃねえよオッサン。
という方はこれ以上読まなくて結構です。
ここからはオッサンの過去語りが始まるので早々に避難される事をお勧めします。
目次
私の就活経緯(オッサンの昔語り)
先に書いた通り、私はリーマンショック直撃世代(2010年大学卒業)です。100社エントリーシート出して面接すら受けさせてもらえない、内定取れない、なんて話があったり、内定取らなかった生徒を大学が、院で一旦受け入れるなんて話があったりしました。そんな世代です。
当時の私の就活スケジュールは以下のような感じでした。
- 2008年12月~2009年2月:外資系企業、エントリーシートで落ちる
- 2009年3月~2009年6月:就活全盛⇒1次面接orエントリーシートで落ちる
- 2009年7月~2009年10月:ん~働きたくないでござる
- 2009年11月~2010年2月:次々内定(面接まで行けば受かる)
大抵の場合、大学4年の6月くらいまでに大手企業とかは内定出してしまうので、まあ6月になると学生は大分疲弊してきます。内定が取れなかった学生の中には、絶望から自殺するような学生が出るというニュースもありました。
そのニュースを聞いて心配した両親が
お前、あまり無理しなくていいんだぞ。思いつめるなよ。
という優しい言葉。
そしてお言葉に甘えてマジで就活をやめる私。
(実は思いつめて無かったんですが、就活が面倒だったんで・・・つい)
しかしさすがに10月くらいになると父がキレる。
お前、休むのも大概にせいよ。うちはニート養う余裕なんてねえぞ。就活しろバカヤロー
普段温厚な父の言葉に私も震えあがり、10月から再び就活を開始します。
そっから大体の面接は通るようになり、私は無事に社会人になりました。
10月からの合格率があがった理由
10月から再び就活を開始すると嘘のように面接が通るようになったのは、ひとえに面接のプロに相談したからだと思います。
10月頃、父から叱責を受けた私は、真剣に考えなおします。流石に6月まで全然通らなかった以上は、何の対策もしないで結果出るわけないので、一度プロに見て貰おうと思って、新宿の人材派遣会社の就活相談に行ってみました。そしたら担当の綺麗なお姉さんが先ず、私のエントリーシートを添削し、面接で言うべきエピソードを選んでくれました。それだけでも結構良かったんですけど、最後にA4資料を見せながら言ってくれたのが、この記事の冒頭の言葉でした。
「面接官はあなたの話は9割聞いていません」
おい、これまでの添削はなんだったんだ。
出された資料に書かれていたのは円グラフで、人材採用で重視するポイントを集計したものでした。そして確かに「話の内容」は採用理由の1割未満しかありませんでした。
では、何を基準にするかと言えば、話し方や雰囲気、意思疎通ができるかといった、一言でいえば「フィーリング」みたいなものらしいです。
貴方のエピソードがどんなにくだらないものであっても、堂々と話していれば、面接官たちは好印象を持ちますし、どんな素晴らしいエピソードを持っていても、オドオドしたり、怯えていたりすると印象は悪くなります。貴方は今日ここで作った内容を丸暗記して、後は堂々と愛想よく話せば先ず通ります。
マジか。とその場は半信半疑でしたが、結論から言えばマジでした。
なぜ9割聞かないの?
社会人になってから考えてみると、確かにそうなんです。正直、新卒に限らず新しい人に求めているものって、特別な才能とか、能力ではないのだと思います。
そういう個人の能力を尊ぶのはプロアスリートとか専門技能職の世界で、普通の会社員は異常な個の力は重視されません。会社とは「凡人がチームを組む事で、天才ですらできない事を実現できる場所」なので、「個の能力を見せびらかしたいだけの人」はそもそもニーズが薄いのです。
だから面接の時は話の内容よりも、「この人はうちの社員と仲良くやっていける人格かな」とか、「自分の意見ばかり主張する奴じゃないかな」とかいうチームに対する適応力みたいなものをフィーリングで見ているのです。
そう考えれば、「自分の経験とか話の内容」に固執する人って自分本位な印象を受けてしまうんですよね。。それまでの私の自己PRもそうだったのだと思います。
なので就活生はどうせ、9割聞いてないのだから経験の凄さとか自分の能力を気にする必要は一切なくて、とにかく開き直って堂々と話せればそれで良いのだと思います。
もし向こうが圧迫面接をしかけてきて
君、そんなつまらないエピソードをよく話したね
とか言ってきても、キョドる必要はありません。「私にとっては重要な話です。何故なら~思うからです」と自分の意見を答えられれば上出来です。エピソードがつまらんという理由だけで落とすようなら、そこはチーム力に重きを置かないヤバい企業か、吉本新喜劇のどちらかです。芸人でもない限りは、その会社は避けた方が良い。
あと、現実問題ちゃんと選別できてないから・・・
身もふたもない事を言ってしまうと、新卒採用で良い社員を本当に採れているかは怪しいものです。実際会社には必ず、なんでコイツ採ったの?という人や、仲間を貶めたり潰しても平気な顔の人格破綻者がいたりします。
面接が信用に足る選別方法であるなら、そんな人間が入社できる筈がありません。フワッフワした印象だけで選んでいる証拠です。そう考えれば、面接というのは内容というより、その場のテンションや雰囲気作りだけで十分乗り切れる場なのだと思います。
受ける会社のランクが下がっただけでは?
ここまで読んだ方の中には、私が新卒時、10月以降に受けた会社に次々受かったのは、人材が足りない酷い会社ばかりだからじゃないか、と思われるかもしれません。しかし、私が新卒で入れた会社は少なくとも雇用条件は大企業級のホワイト職場でした。
また、私はその会社から大手企業に転職する時も、同じ考えでほとんどの面接をパスできました。いずれも名だたる大企業です。そのエピソードは別記事をご確認ください。
まとめ
という事で、私が新卒の人が面接の際にやるべき事は以下のことだと思います。
- 客観視できる他人(できればプロ)に相談しながら自己PRを書いて暗記
- どうせ内容なんて聞いてない(聞いてても忘れる)だろ、と堂々と話す
以上です。
特に最初のが肝心で、できればプロにアドバイス貰った方が良いと思います。友達や家族が相手では、自分を知られている相手だけに開き直り辛いですし、どんな内容が好感を覚えるのかは、やはりプロの目から見て貰った方が信憑性が高いです。
また、もし余裕があるなら何社か会った方がベターです。こういうのは会社というより担当者の資質によるものが大きいので、一人目で良い人に当たるとは限りません。私は新卒時は一人からしかアドバイスを貰いませんでしたが、転職の時はエージェントを三社使っていました。相談だけであれば無料の会社様がほとんどなので、積極的に利用して、良いパートナーを見つける事が、就活成功の近道だと思います。
例えばこういう会社では就活の無料相談などもしてもらえます。
登録、面談して印象が良かった人や使い勝手の良いサービスだけ使うってのもアリです。私も転職の時はそんな感じでした。重要なのはできるだけ多くの人の意見を聞き、あ、この人は良いこと言うな、この人の意見なら信じられる、という人を見つける事です。
あと、今は逆に企業側からのスカウトを待つ方式もあるんですね。。時代は変わった・・・オッサンの時はこういうサービスは無かったと思うわ。。
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忘れないで下さい。重要なのは、「貴方が何を言うか」ではなく「貴方が他人からどう思われるか」なのです。それを知るためには、今の知り合いの間での温いなれ合いではなく、新たなサービスに触れ、一歩でも外に出て、一人でも多くのプロの意見を聞き、自分の頭で考える事です。
私の経験談がどなたかの就活に良い影響を与えられたなら幸いです。
厳しい状況とは思いますが、皆さまのご健闘をお祈りします。