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【就活生必見】財務的に見た業界分析~不動産業編~

この記事は、主に就職活動中の学生向けの記事です。

今回のテーマは不動産業の財務の特徴です。不動産業と一口に言っても色々な会社があるのですが、今回は東証一部上場の戸建てデベロッパー、フージャースホールディングスを例に挙げて、不動産業の財務的に怖い部分について指摘したいと思います。

目次 

 

いつものお手軽財務分析

まずは利益を見てみましょう。順調に上がっていますね。フージャース!優秀!

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毎年コンスタンスに利益をあげていて、経常利益などは2016年から急激に成長しているのが分かります。

ちなみに、経常利益というのは通常の営業活動をした上で発生する経常的な利益の事です。ここからその期だけに特別に生じた損益や法人税、評価損益などを差し引くと、株主の取り分である包括利益になります。

一般的には、経常利益こそが会社の実力と言われたりするので、フージャースホールディングスは順調に成長を続けているようにも見えます。

 

だがしかし・・・

 

いつも通りキャッシュフローを見てみましょう

 

はいドーン

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おっふ・・・

見てわかる通り、フリーキャッシュフローは赤字です。フリーキャッシュフローどころか営業活動によるキャッシュフロー単独ですら赤字です。

 

なぜこんな状況なのか。

 

原因はこれです。

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たな卸資産がめっちゃ増えとる。

 

この現象を簡単な例で説明します。

前提(期中に行ったこと)

フージャースが1000万円の家を2000万円で売却。

フージャースは来期に6000万円で売る家を4000万円で購入

 

結果

その期のフージャースの決算書には売上2000万円、利益1000万円が計上されます。

しかし、キャッシュだけに注目すれば、2000万円のキャッシュインがあっても、4000万円の物件を購入しているため、マイナス2000万円なのです。

 

つまり

利益は確かにあがっているのだけど、それ以上に来期以降に売るための物件を仕入れているため、利益は出ているけどキャッシュフローがマイナスの状況なのです。

 

不動産業者への金融危機⇒効果は抜群だ!

 

f:id:umimizukonoha:20200504010240p:plainナニガダメナンデスカ~セイチョウシテイルショウコジャナイデスカ!

f:id:umimizukonoha:20200401230204j:plain勿論です。デベロッパーが売上を立てるには、そもそも売る物件が無ければお話になりません。会社というのは社員を何百人も雇っているわけですから、ただでさえ固定費がかかります。その固定費分を稼がねばならない以上、当期よりも翌気に成長したいと望むのは当然です。

 

でも・・・これで翌期4000万円の物件が6000万円で売れれば良いですが、もしこれが売れなかったら?逆に2000万円まで値下がりしたらどうなるでしょうか。

前期に立てた1000万円の利益は吹っ飛び、累計で1000万円の赤字になります。

 

これは別にフージャースに限った話ではなく、自前で販売不動産の在庫を抱えているほとんどの不動産会社に言える事ですが、不動産という商材はそもそも「回転が悪い」「金額が高い」「値が下がる」という商材としての三重苦を抱えているのです。

 

なので、いくら今売れているからといって、バンバン在庫を抱えてしまうと、いずれ例えば金融危機などが来たら一発で倒産する可能性が高いです。

実際、リーマンショック時には多くの不動産会社が黒字のままぶっ飛びました。

 

フージャース棚卸資産の額と営業利益

では、フージャースはどれくらい在庫を抱えているのかと言えば

はいドーン

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お判りでしょうか。

900億円超です。

元々、営業利益が90億円くらいの会社です。

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持ってる在庫の価値が10%下がったら赤字転落です。

そもそも、フリーキャッシュフローが赤字ですから、銀行が金を出してくれなくなったら黒字倒産です。

これが経理的に見てどれほどリスキーなのか、お判り頂けるでしょうか。。

まとめ

全般的に批判的な記事になってしまいましたが、勿論これは会社の財務という一面から見ただけに過ぎません。当ブログはあくまで、財務的な視点から会社の数値を指摘しているだけで、就活生に対してどの業界が良い、とかどの会社が良い、とか具体的なアドバイスは致しません。

不動産業界は、非常に財務体質的に弱いという性質はあるものの、好景気時は非常に儲かり、給料が相対的に高いのは事実です。

不動産営業マンになって、短期でゴリゴリ稼ぎたい、営業力を身に着けたい、という方には合っていることもあります。

ただ、その会社、業界の財務的性質も知ったうえで入らなければ、「こんな筈では・・・」と思うことになるかもしれません。そのあたりはしっかりと理解した上で会社を選ぶことをお勧めします。

 

最後に、不動産業界の財務リスクを分かりやすく説明する例として、今回はフージャースを挙げましたが、フージャースにも言い分はあるでしょうし、不動産業界でも財務体質の良好な会社さんはあると思います。あくまでこのブログは「そういう見方もある」という問題提起しているだけである事はご承知おきください。

 

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