読者様よりコメント頂きましたが、回答が長くなったため記事で回答します。
コメント内容
名無し
はじめまして。いつも銘柄分析の記事を参考にさせていただいています。
私もブログ主様のような銘柄分析が出来るようになりたいと考えているのですがなかなか上手く出来ず、浅い分析しかできていません。
そこで、不躾なお願いで恐縮なのですが、何か銘柄分析を行うために読んでおいた方がよい本を数冊教えていただけないでしょうか?(今までおすすめされていた本は読ませていただきました。)
会計などの専門的な本でも構いませんので、お暇な時に記事にでもしていただければ幸いです。
回答内容
名無し様
いつもお読みいただきありがとうございます。
そして最近、仕事とプライベートの両面が忙しく、全然更新できずにすみません。2月からまた本格再開を見込んでおりますので今後ともよろしくお願いします。
さて、読んでおいた方が良い本、と言われて、「よしよし、知識の一端を覗かせてやろう」と言えるほど私の知識は深くない気がします。
一応過去からそれなりに企業経営や投資に関わる本は読んでいるつもりですが、今でも手元に置いて、分析の時に何度も読み返している書籍は以下くらいです。
・「餃子屋と高級フレンチ」シリーズ→会計分析時にたまに
・「ビジョナリーカンパニー」シリーズ→企業理念、企業文化を考えるとき
・バフェットからの手紙→コーポレートガバナンス、倫理、資本配分の考え方
・大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代→投資全般
・ビジネスは人なり 投資は価値なり―ウォーレン・バフェット→投資全般
・マネーマスターズ列伝→投資全般
・フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために →投資全般
このあたりが私が企業について考える時に、何度も読み返してる書籍であり、どのタイミングで読むかになります。読者様は向学心と読解力のある方とお見受けしたので、私の記事は上記をきちんと読めば基本となる考え方の8割は透けてしまうのではないか、という気がします。
(我ながら浅い・・・)
一方で残りの2割が私の記事のオリジナリティではないかと思うのですが、私の分析の基本は数値分析であり、会計数値の傾向に対し、諸々の知識から解釈、意味づけを施していくという手順で行っています。しかしその会計数値の解釈の仕方は特定の書籍から学んだものではなく、ほとんど我流です。
私は大学時代に公認会計士養成機関に所属しており、会計士レベルまで一通りの会計学、簿記を学びましたが、学んでいくうちに既存の考え方に多くの疑問を抱きました。具体的な例を挙げれば会計上ののれんの価値や、EVITDAの意図、自己資本比率や流動比率といった指標の脆弱性、不完全性などです。
正直、一般的な会計書籍がそれらの疑念に対して答えを与えてくれる事はありませんでした。私が読んだ中で会計に関する啓発をしてくれた書籍は「餃子屋と高級フレンチ」シリーズくらいです。(もしかしたら私が知らないだけかもですが)
なので私は自身の経験や知識を元に「考えた」事に基づき、勝手に意味づけを施して、自分なりの理論を作り、それを元に企業分析をしてます。
そこにはアカデミックな裏付けも無ければ、正しさを立証してくれる人も居ません。なので再三記事内でも書いている通り、私の分析は「一般に公正妥当と認められたもの」からは程遠い個人の一解釈に過ぎないと思ってます。ただ、私の記事に読んでいただけるオリジナリティがあるとすれば、図らずもその部分なのかな、と思います。
つまり、読者様がもし私の分析を面白いと思って下さるとすれば、それは多分何かの書籍の受け売りではなく、経理マンとして、投資家として、起業家(志望)として私自身の日々の経験を元にして「企業や組織、会計について考えた」内容だからではないかと。
例えばHUNTER×HUNTERを読んでいて、組織構造について考えたりします。
www.freelance-no-excelyasan.com
といった具合で、「フリーランスのエクセル屋さんは読書量ではなく、日々考える量で勝負しております」という建前で自らの勉強不足を言い訳しております。
すみません、私ももっと勉強します・・・