企業分析アナトールの株式投資

企業分析の「正しい答え」を教えるブログではなく、「答えを探して藻掻く姿」を見せるブログ

今年の締めと来年の抱負

結論:来年もよろしくお願いします。

 

11月に復帰した記事で記載した通り、細かな企業分析をオープンな場で開示するのをやめたため、今年はライトな記事ばかりでしたが、来年も基本スタンスは同じで行く予定です。

一方で、クローズなサイト作りの進捗も少しだけ共有。Wixで作成中です。

重めの企業分析とか、私的な見解とか、炎上しそうな話は、なるべくこっちにまとめて、当ブログは息抜きがてらのライト記事にしていこうかな、と。クローズサイトはできれば来年中にはある程度形にして、オープンにしたいです。

一部コンテンツは無料公開にするつもりなので、情報収集とかにお金をかけない主義の読者さんも完成したら覗きに来てくれると嬉しいです。

 

投資について

ブログに復帰して短いながらも今年を振り返るならば、やはり大きいのはオルツの上場です。以前からキーエンスとの提携話で注目していたオルツが上場するということで、とてもテンションが上がりました。

www.freelance-no-excelyasan.com

投資において、アナトールが重視しているポイントが5つあります。

①B to Bビジネスであること

顧客は可能な限り個人ではなく法人であることが望ましいです。

小売業のように、一般消費者を対象とするビジネスの顧客には多種多様な人がおり、中にはマナーが良いとはいえない人もいます。迷惑系YouTuberのように悪質な悪戯をする人や、リアルに万引きや無銭飲食のように犯罪を犯す人もいます。そうした人々を日々相手にしなければならないB to Cビジネスは、とても稼ぎにくいビジネスモデルです。B to Bでもそういった顧客がいないとは言いませんが、少なくとも法人は、個人のように信用を切り売りするようなリスクは低いです。

 

②海外にも売る事ができること

その企業の製品やサービスが海外に売れる事が望ましいです。

日本は既に少子高齢化社会であり、国内需要だけをターゲットにしていけば先細りする可能性が高いです。既に海外に拠点を有しているか、製品やサービスの性質上、海外展開がしやすいものが望ましいです。具体的にはアニメ、ゲームのようなコンテンツ業界、既に日本が強い地位を築いている自動車業界、半導体製造装置業界の企業、または独自の技術で海外に進出している企業などが望ましいです。

 

③固定資産がなるべく少なく済むこと

固定資産が少ない企業が望ましいです。

インターネットが普及して以降、あらゆるビジネスはデジタル化が進み、固定資産のリスクは増え続けています。元々、固定資産は資金繰りの問題、税金の問題、安全性の問題という三重苦を抱える資産です。どれだけ売上が伸びても、固定資産は常に最小限に留められるビジネスが望ましいです。

 

④今後の発展余地が大きいこと

マーケットとして成長する可能性が高い分野の企業が望ましいです。

市場原理の原則から考えれば、成長しない企業は衰退せざるを得ません。高い利益率を誇る企業が居たとしても、サービスや製品の進歩がなければ、高利益率を羨む他企業が次々に参入して類似の製品を投入してマーケットを満たしていき、価格競争となり徐々に衰退していきます。これは長期的な投資にとってとても危険です。企業を選択するなら、AI事業や量子コンピュータ、新エネルギーなど、まだまだ伸び代のあると思われる分野の企業が望ましいです。

 

⑤経営者、組織が誠実・優秀であること

経営者、組織が誠実で優秀である企業が望ましいです。

どれだけ可能性にあふれる事業であっても、経営者や組織が不誠実、または愚かであれば、成長は見込めません。経営者の優劣はかなり判断が難しい問題ですが、過去の意思決定や掲げている方針、過去にぶつかった問題への対処の仕方などから推察するしかありません。また、組織というのは数が増えれば増えるだけ非生産的な活動が増えるため、組織に関しては可能な限り小さい組織を維持している企業が望ましいです。

 

オルツはいずれのポイントも条件を一定水準は満たしているように感じます。

いかんせん、若い企業のため質を判断する情報が少なくはありますが、キーエンス、KPMGのような割と慎重な印象のある組織との提携という話で補完すれば、一定の信用度は担保できるのではないかな、と。特にキーエンスは大きい。

 

強いて懸念があるとすれば増資です。

オルツは広告宣伝費のために赤字です。

おそらく、この広告宣伝費の内訳は、未払金の残高からしADKマーケティング・ソリューションさんに結構払っているのかな、と。

 

ADKホールディングス - Wikipedia

割と大き目なグループ会社で色々やってそうなので、おそらくオルツのカンファレンスとか、最近オープンした凝ったホームページの制作とかをこうした会社に外注しているのではないかな、と。今年4月のオルツのカンファレンスに参加したのですが、結構派手なカンファレンスでした。オルツは従業員が20名くらいで「本質的な仕事以外は全て外注」というスタンスのようなので、ああいったカンファレンスを自前でやっているとは考えにくいです。広告宣伝費はそのあたりの段取りから何から全てやっているので高額になっているのではないかな、と。

 

ただ、今後も積極的な広告宣伝を行っていくなら赤字が続くわけで、その間の運転資金は借入か増資が必要となります。オルツは最近上場したばかりですし、今の財務状況では増資の方が望ましいように思いますが、上場以来の株価は結構乱高下してます。

これから増資となると、少なくとも今の株価よりは割安で割当てられるでしょうから、私も含めて上場後にそれなりの株価で投資した人にとっては株の価値が希薄化されてしまうことになります。これは短期目線では売りの圧力が強まる可能性があり、これからまたしばらくは下落になる可能性もあります。

 

ただ、前述の5要件を満たす企業ってそんなに多くはなく、オルツは珍しくそれらの条件を満たす企業なので、できれば継続して投資していきたい所です。

多分、より資金を集める意味で、色々株価をあげるためにオルツはリリースを出していてます。個人的に内容は期待していますが、あまり株価は反応してません。多分これはこうしたリリースがきちんと売上に反映されない限りは続くのではないかなと。

 

オルツが今後どれくらい実績を上げるのか、それに期待したいです。

あと個人的にはこのリリースが本業の方でもすごく気になってます。

まさにやってほしい。。

経理業務って地味に面倒な作業が多くて、AIエージェントがそれを補完してくれるのではないかと。例えば会計システムとかから数値を落とすだけでも、上手い形で落ちてこなかったりして資料作成がダルかったりするので、そういうのを一言指示出すだけで「いい感じに」やってくれるAIとかあったらほんとに導入してほしいです。

 

こういう理由で、私は投資、本業の両方でオルツの将来性に期待しているので、来年NISA枠の成長株投資枠が復活したら、追加でちょいちょい投資していこうと思ってます。一括でさっさと買ってしまうか、年間を通して毎月一定額買うかはちょっと迷いますが、そういう迷いが無駄な話と思えるくらいの急成長をしてくれる事を祈念して、2024年を終えたいと思います。

 

来年の抱負は以下二つです。

①クローズド企業分析サイトのオープン

オルツの応援

 

来年もゆるりと頑張っていこうと思います。

 

当ブログの久々の復帰にも関わらず、まだ残ってくださっていた読者の方々(正直、色々方針の変更もあったからまた0スタートかな、とか思ってました)、本年は誠にありがとうございました。

良いお年をお迎えください。