結論:オルツの戦略が見えてきたかな?と
昨年に引き続きオルツネタで失礼します。
今日、このような記事がありました。
日本M&Aセンターと一緒に、オルツがM&Aマッチングシステム「CloneM&A」を実証実験をするそうです。
昨年以下のような記事を書きました。
www.freelance-no-excelyasan.com
ただ、オルツの描く未来が実現すると仮定すると、M&AセンターHDのビジネスも決して安泰とは言えなくなります。M&A仲介企業はオルツのようなAI企業と提携し、既存のM&AノウハウとAI技術をトレードして共に発展していくなど、想定しうるゲームチェンジへどう対応するかが、今後の存続に関わってくるかと思われます。これは不正云々以上に、今後企業分析をしていくうえで念頭におくべき重要ポイントになっていくかと。
オルツのゲームチェンジャーとしての可能性を指摘するために、M&Aセンターを例にあげただけなんですが、ほんとに提携しましたね。。なんたる偶然。
M&Aセンターは中小のM&A仲介業大手ですし、そのノウハウ、人脈は実証実験のパートナーとしてはナイスな選択かと思います。パーソナルAIの実証実験を実施したいオルツと、より効率的に仲介を行いたいM&Aセンター、双方にとってWin-Winな提携だと思います。
ちなみにM&Aの分野では、最近、【9552】M&A総研ホールディングス という会社さんが業績を伸ばしていて、注目してました。この社長さんはキーエンス出身で、徹底してAIマッチング・DXを推し進めて凄いスピードで成長しているとのこと。
33歳で保有資産2千億円…M&A総研社長は何者?フォーブス長者番付入り | ビジネスジャーナル
業績もこんな感じ。
これを見た時は、日本M&Aセンターの地位も危ういかなーと思っていましたが、今回オルツとの提携は大きなカウンターパンチになる事が期待できます。
日本M&Aセンターの業績動向を今後とも見守りたいです。
オルツの戦略について
今回の日本M&Aセンター以外にもオルツはキーエンス、KPMGとも提携しています。
オルツ、キーエンスと資本業務提携し生成AIを活用したソリューションの開発・提供へ向けたパートナーシップを開始 - 日本経済新聞
オルツ[260A]:オルツとキャスターの合弁会社「LUVO」、KPMGジャパンと協業を開始 2024年11月28日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞
今回のM&Aセンターとの提携はM&Aの買い手と売り手をAIクローン化してマッチングさせる実証実験。キーエンスは企業運営の知見のAI化、KPMGは経理業務の効率化するAI、とそれぞれの特徴(ノウハウ)を持った企業がAIを作っていける事が実証されれば、そのAIを利用したり新しく開発される度に、その基盤を作っているオルツには収益の一部が入ってくる筈。それぞれの特徴にノウハウを持つ企業と提携していく事で、この収益体制を確固たるものにしていく、というのがオルツの戦略なのかな、と。
となれば、人材マッチングとか不動産マッチングに関してもどこかとパートナー契約を結ぶことになんじゃないかな、と。人材マッチングに関してどこかとパートナーになるなら、やはり本命は【6098】リクルートではないかな。
不動産仲介に関しては、中古や新築、投資用とか色んな分野があるので、おそらくはSUUMOとかヒューリックみたいな大量の情報を持つ複数の有名企業と提携していくのではないかな、と。
この辺りは、あくまで素人予想なのであてにはなりませんが、次のリリースでの答え合わせと企業の意図分析を楽しみにしましょう。
おまけ
ただ、今回の記事を受けても株価はほとんど動かなかったので、株式市場はもう単なるIR期待だけでは簡単には上がらないようです。これらの施策がちゃんと業績に繋がらない限り、株価は反応しないのかな、と。資本政策としては、キャッチーなIRをする事でグングン上がった株価で増資して、ガンガン先行投資するシナリオだったのかもしれませんが、現状でそのシナリオは難しそうです。一旦確実に黒字化して投資家の信頼を得た上で、株価が上がったタイミングで増資して着実に投資を積み上げていく方が案外近道かもしれません。提携などのビジネス戦略は適切なように感じますから、2025年は目論見がうまくいき、きちんと収益に繋がる年になるといいなーと。
まあ私としては・・・その前にもう一回くらい500円くらいまで下がってくれると、追加で買いやすくて嬉しいんですけどね。。さてさて、どうなることやら。。