ワードの基礎情報


概要
「ICE raids」 とは、アメリカ合衆国の移民・関税執行局(Immigration and Customs Enforcement=略称 ICE)が行う 大規模な不法移民取り締まり(強制捜査・拘束作戦) を指します。
“raid” は「急襲・一斉摘発」という意味で、ICE が職場・住宅・公共施設などに踏み込んで、不法滞在やビザ違反の疑いがある外国人を拘束・送還手続きに移す行為を意味します。
背景
ICE は 2003 年、国土安全保障省(DHS)の下に設立されました。
目的は、テロ防止・国境警備・不法移民取り締まり・移民犯罪の抑止などです。
しかし近年では、「移民政策をめぐる政治的対立」の象徴として、この “ICE raids” という言葉が頻繁にメディアやSNSで注目されるようになりました。
特に注目が集まったのは以下の時期です:
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2017〜2020年(トランプ政権期)
移民に対する強硬姿勢のもと、ICEが全米で頻繁に一斉取り締まりを実施。職場や地域コミュニティを対象に数百人単位での拘束が行われました。 -
2024〜2025年(バイデン政権期)
不法移民の流入が再び増加。南部国境地帯の混乱や治安悪化を背景に、再びICEの強化作戦が実施され、「ICE raids」というキーワードが再浮上しました。
実際の内容と方法
1. 実施場所
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主に 職場(工場・倉庫・農場・レストランなど) がターゲットになります。
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ほかに、移民が多く居住する地域 や 拘留履歴・不法滞在履歴のある個人の自宅 が対象になることもあります。
2. 実施手順
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捜査準備
ICEの捜査官が、雇用主や入国管理記録などから不法就労・滞在の疑いがある人物を特定。 -
令状取得
法的な拘束令状(warrant)を取得して現場に踏み込みます。 -
突入・拘束
制服を着たICE職員がチームで現場に突入。身分証確認、拘束、移送を行います。 -
移送・聴取
拘束された人はICEの拘留施設に送られ、身分・滞在資格を確認されたうえで、強制送還手続きに移行します。
目的と公式の説明
政府やICEは、次のような理由で「raids(強制捜査)」を正当化しています。
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法の執行:
アメリカに不法滞在している人々を検挙し、移民制度の信頼性を保つ。 -
犯罪防止:
不法就労・偽造身分証・人身取引など、関連する犯罪の摘発。 -
国境管理強化:
境界を越えて入国した人々を追跡し、再流入を防ぐ。
社会的影響・批判
1. コミュニティへの影響
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移民が多い地域では、ICEの急襲が行われると恐怖が広がり、学校への登校や病院受診を控える人も出るなど、社会生活に影響が生じます。
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非対象の合法滞在者や市民が巻き込まれるケースもあります。
2. 人道的・法的批判
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一部の人権団体や宗教団体は、「家族の分断」「過剰な武装」「強制送還による人権侵害」を理由に強く批判しています。
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特に未成年の子どもを持つ親が拘束されるケースでは、家族が引き離される問題が深刻です。
3. 雇用主の責任
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雇用主が不法移民を雇用していた場合、罰金・刑事責任を問われることもあります。
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そのため、企業は従業員の身分確認(I-9フォーム)をより厳格に行うようになっています。
最近の動向(2024〜2025年)
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南部国境からの不法越境者が増加していることを受けて、ICEが都市部でも再び摘発を強化。
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一部の州では、地元警察がICEと連携して大規模な職場摘発を支援する動きもあります。
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一方で「サンクチュアリ・シティ(移民保護都市)」と呼ばれる地域では、地元政府がICEの活動に協力しない方針を維持しており、対立が続いています。
用語整理
賛否両論のまとめ
賛成派の主張:
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不法滞在を放置すれば、法秩序と国境管理が崩壊する。
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犯罪抑止・治安維持につながる。
反対派の主張:
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人権侵害や家族分断を引き起こす。
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経済を支える移民労働力を萎縮させる。
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政治的パフォーマンスとして利用されている側面がある。
今後の見通し
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2025年時点では、移民流入の増加と国内政治の対立により、ICE raidsは今後も周期的に再燃する可能性があります。
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政権交代や議会の構成によって、ICEの権限・予算・活動方針が大きく変わるため、2026年以降の動きにも注目が集まっています。
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同時に、地方自治体や人権団体による「法的抵抗」「避難ネットワーク」の形成も続いています。
【コメント】
先日、地方に出張に行ったけど、ローカル線に乗ったらその列車が明らかにインド系の風貌の人ばっかりで何事かと思ったが、おそらく服装などから出稼ぎワーカーの方なのではないかと(観光って雰囲気じゃなかった)。東京の都心の方言ったら結構外国人ばっかりだし。。こういう風景を見ると、移民問題は日本でも最近は日本でも割と話題になっているけど、もう現実のものになりつつあるのかな、と思う。
アメリカは移民でできたような国だから、まさに移民問題については日本より圧倒的先進国なわけで、その長い歴史を持つアメリカですら未だにこれだけトラブルが起きているのだから、まー根深い課題だ。ただ、19世紀頃と比較すれば、歴史的に見れば人類は割と温厚な方向に行っているとは思うのだ。
シアトルでは反中国人暴動が荒れ狂い、各地のチャイナタウンは焼き打ちされ、白人の自警団員は「豚のしっぽ切りパーティー」と称して、中国人の辮髪を切り落としただけでなく、彼らの頭の皮まで剥いだ。次のような証言がある。
(引用)記録に残る最も極端な、そして戦慄すべき残虐行為としては、暴徒が中国人男性の性器を切り取って食堂に持ち込み、草原の<かき>として焼いて食ったというのがある。数千人の中国人が白人による危難から逃れて、中国へ帰った。その結果、アメリカ西部における中国人の数は、19世紀末に11万人からわずか6万人へと急減した。・・・<この部分、シーグレーブ/田端光永訳『宋家王朝』岩波現代文庫 p.76>
サイコ過ぎるだろ。100歩譲って切り取ったとしても、食べる?普通。夏侯惇が自分の目を食べるのとはわけが違うんだよ。知らん人が知らん父母から授かった知らん性器を焼いて食べる?移民の人たちより現地人の方が怖いわ。
こういうのを見ると受け入れ側もそうだけど、入る側もかなりリスキーだと思う。
現代のアメリカの移民への対処法は人道的というか、まだマシな範囲だとは思う。ただ、人にはそういう残虐性がある事は歴史が証明しているから、今後国が不安定になったら多数派の暴徒が同じようなことをしないとは限らない。実際、アメリカでは第二次世界大戦の時は枢軸国出身の人間が、911テロの時は中東系の人が、割と迫害にあったと聞く。
Xを見ていると、日本政府から望み通りの政治政策が打ち出されないからといって、安易に「日本を捨てるー海外に移住するー」と言う人もいるけれど、できるできないはさておいて、軽々にそういう事を言わないでほしい。今時点で良い政策をしている他国に移住して子々孫々の生活を維持できるとは限らない。自分の代は大丈夫だったとしても、子々孫々がその国の現地人から移民に対する迫害や差別を受けて、性器を切り取って食われる可能性もある。そうした未来のリスクを鑑みれば、今目の前で発言権を認められる国が、正しい方向に進むよう力を尽くす方がまだ現実的ではないかと思う。
私は色んな意見を持つ人が日本に集まってくればいいな、という意味で移民肯定派ではあるけど、同朋がトチ狂って移民の性器切り取る光景は見たくないから、受け入れを進めるにしても、ある程度人選をしたうえで慎重なペース進めてほしいな、と。
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