前回までキーエンスという会社の在り様から、会社の理想像について考えてきました。
もしかしたら、もっと指摘できる点があるのかもしれませんが、内容が重複すると記事の質が落ちますので、一旦ここまでにして、総括させて頂きます。
今回の記事シリーズの目的
業務改善、業務効率化を実現するには、最終的にありたい姿を明確に想像する事が必要です。このシリーズは圧倒的な実績を持つキーエンスの考察を通して、営利企業が最終的にどういった姿を目指すべきなのかを考え、私なりの見解をまとめる事が目的となります。
総括
シリーズを通して考えた結果、私はキーエンスの強さの理由は以下2点と考えます。
①本質を見抜き、方針を決めたら断行する力
②①を一部の人材に依存せず、持続的に維持し続け得る「企業文化」という仕組み
ある程度の規模に成長できる会社の創業者ないし創業メンバーは、①を持っているものだと思います。率いるトップの決断が誰かの二番煎じだったり、本質を見る目と行動力が欠落している会社はそもそも大きくなる事はありません。
しかし、さらに①を満たした大会社の中からキーエンスが抜きんでているのは、①の力を一部の人材に依存せず、持続的に維持し続ける仕組みを構築できているためです。
どのようにしてキーエンスは抜きんでたのか
キーエンスがその仕組みを構築した手順はザックリ以下でないかと思います。
①会社が達成すべき目標、経営理念を設定する
(キーエンス:最小の資本と人で最大の付加価値をあげること)
②会社として高付加価値なサービス提供を実現できる分野(FA)を見つける
③定められた②というステージで、①の理念を継続し得る企業文化(仕組み)を作る
①、②は優れた創業者、経営者がいれば達成できますが、持続的な成長を続けるには、③が必要となります。それが、キーエンスにおいては「自由闊達な議論」、「プロセスを数値化して保管する仕組み」、「異族経営」といった企業文化になります。
どうすれば実現できるのか
私はどのような会社であれ、この①、②、③の点を常に現状とありたい姿を比較していけば、いずれキーエンスのような継続して成長し続ける会社が実現できると考えます。
最後に、これまで書かれていた事は、シリーズ冒頭でお伝えした通り、あくまで漏れ伝わった「話」だけでキーエンスの在り様を推測して考察するものになります。
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