本日は雑記です。
以下のようなニュースがありました。
当社は、2014年9月12日に大阪国税局長(以下「原処分庁」といいます。)より受領した平成25年(2013年)3月期の「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書」に対する更正処分について、取消請求訴訟を提起し、東京高等裁判所において争っておりました。本年4月14日に東京高等裁判所より以下の通り判決が言い渡され、その後期限である4月28日までに、国より上告及び上告受理申立てのいずれもが行われず判決内容が確定いたしましたのでお知らせします。
1.事実の発生の経緯本訴訟の経緯は、以下の通りです。
2014年9月12日原処分庁より更正通知書及び加算税の賦課決定通知書を受領
2014年11月10日原処分庁に対して異議申立書を提出
2015年2月10日原処分庁より当社の異議を棄却する決定書を受領
2015年3月9日国税不服審判所長に対して審査請求書を提出
2016年3月7日国税不服審判所より当社の審査請求を棄却する裁決書を受領
2016年9月2日東京地方裁判所に本訴訟を提起
2020年3月11日第一審東京地方裁判所判決【当社勝訴】
2020年3月24日被告である国が東京高等裁判所に控訴
2021年4月14日第二審東京高等裁判所判決【当社勝訴】
2.判決の内容
東京高等裁判所も、当社の請求をほぼ全面的に認容した東京地方裁判所の原判決を 是認し、国の控訴を 棄却しました。
3.今後の見通し等
本判決の結果、納付済みの平成25年(2013年)3月期の追徴税額等と更正処分によって消滅した繰越欠損金に伴って支払った平成26年(2014年)3月期の税額の合計約133億円(地方税含む)が還付されますことから、還付に 伴い発生する還付加算金(利息)と合わせて令和4年3月期に計上いたします。
塩野義製薬が2014年に追徴された税金133億円を国税局から取り返したという記事。
当ブログではこれまでいくつかの製薬会社を分析しているのですが、塩野義製薬はポートフォリオに欲しいな~と思う会社の一つでした。
以降、フォローしていたのですが、この記事が出てきて思わず唸りました。
私はあまり税務の部署にはいかず、管理会計、財務会計系の経理しかやってないので、国税対応というのをやったことがないのですが、同僚や先輩から、国税の人の高圧的な態度とか、犯罪者扱いされるとか、嫌な噂は耳にして、自分は絶対国税対応やりたくないな、と思っています。。
そんなビビりで怠慢な経理マンからすると、素直に凄いと思います。脱税とか追徴の記事って結構聞きますが、取り戻した話は(少なくとも私は)あまり知りません。
主張を続けてきた塩野義製薬にとっては当たり前の結果、という事なのかもしれませんが、恐ろしい国税に対して「当たり前」を貫くことができるのは、称賛に値し、これは塩野義製薬の質の高さを垣間見せる事象と言えると思います。
企業分析アナトールは塩野義製薬の方々の6年に渡る戦いと勇気を讃えます。
お疲れ様でございました<(_ _)>