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【就活生必見】財務的に見た業界分析~電通過労自殺編~

この記事は、主に就職活動中の学生向けの記事です。

今回は、2015年に新人女性社員の過労自殺があった電通グループに焦点を当ててみます。

事件をご存知ない方は以下を参照の事

ja.wikipedia.org

電通といえば、広告業界第一位の会社で、就職したい企業で毎回上位に食い込む人気企業でした。しかし、この事件によって、過労自殺を招く労働環境、ハラスメントの生まれる環境が明るみになり、世間から大バッシングを受けました。

事件の影響は電通一社にとどまらず、世間一般の会社の働き方に疑問を投げかけ、ついには政治の世界でまでも「働き方改革」が叫ばれるようになりました。

そんな大きな問題になったのは、逆に言えば電通という会社のイメージが「大手で優良」な企業であるというイメージの表れではないかと思います。

しかし、実際財務的に電通はどうなのか。見に行ってみましょう。

当記事では、結論としては「電通は別に優良企業ではない」という事を説明していこうと思います。

 

目次 

 

いつものお手軽財務分析

今回の記事は2015年の過労死事件がテーマですから、「今の電通」ではなく「2015年以前の電通」の数値から見てみます。

(今も昔も数値上は大して変わらないですが・・・)

まずは利益を見てみましょう。順調に上がっていますね。

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ただまあ詳しい人はこの時点で「ん?」となる。

何か・・・少なくね?

そう、少ないです。経常利益率3%くらい。

これは相当に低いです。

この経常利益率は、その会社がどれだけ付加価値の高いサービスを提供しているのか、という指標にもなります。よって、これが低いという事は、電通は付加価値の低いビジネスをやっているか、コスト管理ができておらず無駄な経費がありすぎる体質であるという事が言えます。

 

では次にキャッシュフローを見てみましょう

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フリーキャッシュフローはほぼ黒字ですね。

しかし、広告業界はそもそも在庫を抱えたり、大掛かりな設備投資も必要なく、現金収入が多い為、会社としてキャッシュリッチになりやすい傾向があります。

つまりキャッシュリッチは業界による特色のようなもので、電通が会社として特別優れているからフリーキャッシュフローが潤沢、というわけではないのです。 

倒産リスクはキャッシュフロー、会社の成長は利益を見る事

これまでの【就活生必見】シリーズで、利益よりキャッシュフローを見るべき、という事を何度も書いていますが、それはあくまで、決算書の嘘を見破ったり、危険な会社をあぶりだすのに有効なだけで、その会社の成長を見るのであれば、やはり利益に注目すべきです。

先ほど述べた売上高経常利益率はその会社の付加価値率を見るのに有効です。

 

後は、経営の質を見るには自己資本利益率も良いです。

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要は利益/自己資本で、元々の資金からどれだけ効率的に利益をだしているのか、という指標です。

売上高経常利益率はビジネスそのものの質に関わる部分ですが、自己資本利益率は経営者の力量が見えるものです。一般的に10%以上なら評価できると思います。

ご覧の通り電通自己資本利益率も一桁です。

この利回りだったら、配当利回りですらこれ以上の会社がゴロゴロしてます・・・数字を読む事のできる投資家なら電通株は見向きもしないでしょう。

控えめに言って良いとこなしです。

これのどこが優良企業なんですか?という話です。

会社の業績=会社員の待遇ではない?

f:id:umimizukonoha:20200504010240p:plainいやいや、しかし会社の業績が悪くても、広告会社は給料も高いし、社会的ステータスも高いし、もしかしたら売れっ子の芸能人にも会える可能性があるかも。そう考えたら、業績だけで選ぶべきではないんじゃないか。

f:id:umimizukonoha:20200401230204j:plain日本ではそういう傾向が多々あると思います。

海外などだと、株主の力が強いので、低い利益率を放置しておくと、株主が経営者をクビにしたり、買収するファンドが出て来たりするので、自然と業績に社員の待遇が連動しやすいのですが、日本ではそういうケースが少ない。経営者をチェック、監督する存在が居ないのです。

だから、現状として会社の業績と社員の待遇が不釣り合いな状況も多々あります。

ただ、果たしてこれから40年、もしかするとそれ以上勤めるかもしれない会社が、そんな事を続けられると思いますか?

コロナの一件でもそうですが、常に時代は変わり、技術は変わり、人も変わっていきます。そのたびに企業は変化していかねばなりませんが、その時に最も重要な原資となるのは、それまで稼いできた利益です。監督者が居ない事を良いことに、薄い利益率に甘んじ、温い経営に浸かった会社が、苛烈な変化の中を生き抜いていけるでしょうか。

もしかすると今は大丈夫かもしれませんが、30年後は分かりません。

まさに今の就活生が責任を取らされる立場になる頃に、辛い思いをするのは目に見えています。

 

まとめ

就活をしている人からすれば、電通のような競争の激しい優良企業ですら過労死が起きる現状なら、どんな会社選べばいいんだ、という気分になると思います。

しかし、ちょっと待ってください。

f:id:umimizukonoha:20200402231942j:plain「いつから電通が優良企業だと錯覚していた?」

という話。

これくらいの付加価値率しか無かったら、別に驚きません。

付加価値率が低い場合、労働量でしか保てないケースは多いですから、パワハラによってこれを強制している状況があっても特に意外な話ではない。

 

確かに企業イメージや業界イメージから、広告業界は就職希望者が多く、新入社員の倍率は非常に高いです。

でも、覚えておいて欲しいのは、新入社員の競争が激しい=優良企業ではないです

競争が激しい会社というのは、顧客が一般消費者で日常的に触れる事の出来るモノを扱う会社が多いです。理由は「なんとなく身近だから」「志望理由を話しやすい」からです。

f:id:umimizukonoha:20200401230204j:plainいやいや、働いてる側からしたら、顧客が誰かは関係ないから。

私が転職で入った大手企業は大抵の人に名前を知られた大企業でしたが、自分の会社が名前を知られているメリットといえば、せいぜい友達と勤め先の話をする時に「え、あの会社?知ってる知ってる」と1分ほど話のネタになる程度です。一方で、知られているばかりに、何か私が問題行動をすると、私個人ではなく「~会社に勤めている~」とまるで会社の代表のような振る舞いを求められるデメリットもあります。

「見栄こそが生き甲斐でアイデンティティ」という人ならともかく、普通に会社員としてやっていくなら、就職は「知名度」よりも「待遇」や「社内環境」を優先すべきです。そして「待遇」や「社内環境」は間違いなくいずれ会社の業績に直結します。

好業績=好待遇とは限りません。

しかし、悪業績での好待遇は普通に考えればあり得ません。

(あったとしても40年近い勤務から考えれば一時の事でしかない筈)

会社選びは、勿論業績だけでは測れません。しかし、会社の財務や業績を見る事で、どんな体質の会社なのか、今後も生き延びていけそうなのか、という事は何となく知る事ができます。

もしどこか入りたい会社があるのなら、先ずは財務分析から始めてみてはどうでしょう。

 

f:id:umimizukonoha:20200401230204j:plain当ブログは企業の課題や理想を考えてマンガにしたり、企業の分析を記事にしたりしてます。

コロナで厳しい環境ではありますが、皆様の就活が実り多きものとなる事を応援しております!!

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